離婚女性 老後資金の必要額とは? 後悔しない60歳リタイア

 熟年離婚という言葉が雑誌やテレビで取り上げられるようになり「認知度」が高まってくると・・

我慢せずに離婚を選んでもいいのか

 と決断する女性が増えています。同居期間35年以上の夫婦の熟年離婚は、ここ30年ほどで10倍近くに増えています。そんな中・・

  • 晴れて(望んで)離婚できた女性は 老後資金が心配
  • 30代・40代でバツイチとなった場合
  • 熟年離婚で後悔しない対策

 これらの疑問について分かりやすく見ていきます。

まだ離婚を決断していないとき

 離婚を想定している女性は、生活資金や老後に貯めておかなければいけないお金を心配します。そのため・・

POINT

慰謝料がどれだけもらえるか

 関心が高くなっているはずです。しかし・・

慰謝料は「もらえない」が正解です

 旦那が嫌になった原因が、「だんだんと話すことも無くなった」ことや、「隣にいると疲れる」という理由(心の距離が離れている:性格の不一致)であるときには、慰謝料を請求することができません。

慰謝料を請求する理由があるか

 慰謝料とは、不倫・DVなど「夫婦ではあってはならない」問題(苦痛になった事実)があるときに支払われるものです。

POINT

旦那は見栄っ張りで金銭感覚が合わないから離婚

 このような「性格が気に入らない」という理由で離婚をしたいときには、「旦那からお金を請求して離婚」はできないのです。

財産分与の範囲を知っておく

 離婚で1番にもめる要因が「財産の分け方」です。特殊なルール(決まり事)がある地域を除くと、「2分の1」の分与割合となります。

不動産、自動車、家財道具、金融資産

 夫が選んで買ったもの(名義が夫になっている)なので、「夫の名義の財産になる」という考え方はありません。誰の名義で買った物でも婚姻期間中に夫婦のどちらかが購入した物なら、全てまとめて「2分の1」で分与します。

離婚後の自分の年金額取り分を増やす

 夫婦でいる期間には、女性はパートタイマーで働きに出ることはできます。

 しかし、主婦のパートタイマーの仕事では、夫よりも給与が少ないことが多いため、必然的に年金額を計算すると支払った年金額(厚生年金記録)が少なくなります。そんな不公平な状況を改善するのが・・

 です。この制度は、夫婦でいる期間中にお互いの厚生年金の支払額をまとめて、決めた割合で分割できる制度です(合意できない:まとまらない場合は、裁判所が按分割合を決める)。

合意がなくても2分の1を確保できる方法

 離婚後の年金分割においては、先に挙げた「年金の合意分割制度」で割合を決めますが、話し合いができる状態の離婚ではないときには、「3号分割制度」を利用します。この制度は・・

POINT

「3号分割制度」は、双方の合意がなくても2分の1ずつ分割できる制度

 となります。つまり、相手に拒否権がありません。条件として「婚姻中に平成20年4月1日以後の厚生年金記録があること」、そして「離婚の日から2年以内に請求すること」となっています。

ダンナが自営業者なら年金分割できない

 先に説明した年金の「合意分割制度」、「3号分割制度」は、厚生年金の部分が分割できます。厚生年金と言えば、会社員が加入できる制度となります。つまり・・

ダンナがサラリーマンではない自営業者なら年金分割はできない

 ことになります。そして、厚生年金に加入している場合なら、離婚の時期によって(ダンナが支払った厚生年金の総額が変わるので)年金分割で得られる年金額が増減します。

離婚の理由は何なのか?

 まだ離婚の日が決まっていないなら、先延ばしすると「3号分割制度」で年金の受取予定額がアップします。そのため、定年に近づくまで我慢するという手があります。年齢が高くなると給与も高くなり、厚生年金の支払金額も高額です。

 ダンナの親(嫌な姑)の面倒を見る・・介護がイヤだという「介護離婚」の場合にも、まだまだ介護する時期ではないなら待てるはずです。その他に離婚の原因では・・

  • 楽しい事や物の考え方(価値観)が違う
  • 近くにいるだけで(嫌な言葉を聞かされ)ストレス
  • 会話がなくてつらい

 などが理由なら、退職していつも家にいるようになる時期まではストレスは少ない・・と考えて、「理想の老後資金を確保するために、いけるところまで我慢する」という選択があります。

すでにバツイチとなった女性の老後資金

 すでにバツイチの状態になっているなら、まずは「3号分割制度」で半分の年金予定額をゲットする手続きをすることです。期限は2年以内です。すでに2年が経過しているなら・・

POINT

自分で資金を集める方法

 しか残っていません。特に問題なのは、長らく専業主婦をしていると、パートタイマーとして外で働いた経験が少ないために、就職しても長続きしないことです。

 「年齢が高い」「女性である」という条件は、仕事を探すときにマイナスになりますが、「経験もない」となるとさらに厳しくなります。

60代で老後資金を2,000万円確保したい

 ファイナンシャルプランナーの概算によれば、60代までに2,000万円を貯めていないと老後資金は厳しいということが言われています。これは、60代以降にパート収入がない場合を想定した老後資金です。

都会に住むなら3,000万円を目標に

 女性は統計的に見ると男性よりも長生き(女性はおよそ87歳、男性は81歳)するため、老後資金をより多く確保する必要があります。そして、バツイチなら、食事のコストも問題になります。

一人で住まずに同居を選ぶこと

 食事は1人分よりも、2人分以上をまとめて作った方が材料が安くつきます。特に「バツイチ一人暮らし」なら、一人分の食事を作るのが面倒なので、手間をかけないインスタント食品が多くなりがちです。これが続くと・・

栄養面に問題が出る → 体調悪化 → 医療費が増大

 となってしまいます。だからといって 外食するとお金がかかります。やはり、最も良いのは誰かと同居する選択肢です。息子や娘夫婦、または親戚と同居できないか検討すべきです。

友人との交流を大事にすること

 再婚の可能性が低くなってしまう40代以降でバツイチになると、老後資金の確保に苦労します。そんな時に重要になるのは・・

POINT

友人や知人に状況を説明し助け合いしていくこと

 予定の2,000万円に遠く及ばないのなら、仕事を探す必要がありますが、なかなか条件が良い仕事が見つからないこともあります。そうなると、友人、知人から仕事を紹介してもらったり、住む場所でお世話になる事もあるかもしれません。

高齢になるとバツイチになったことを後悔する人も

 離婚する理由が女性側からの不満であった場合、意見が合わず協議離婚などになる事が多くあります。予定していた離婚が成立してやっと気分が落ちつきますが、何年も経過して高齢になってくると・・

孤独感を感じる日々が続いている。離婚は間違いだった

 と回答する人が多い事が分かっています。嫌いなところが目立っていた嫌な旦那であっても、長年離れていると良いところに気づかされることもあるようです。

熟年離婚は両方貧乏になる

 厚生年金の取り分を2分の1手にできるので、熟年離婚の後は、お互いに自由気ままな老後となりそうですが、実際のところは・・

POINT

熟年離婚は両者ともに貧乏な生活

 になります生活費「家賃・電気・ガス・水道・食料、その他の買い物」のすべてを二つに分ける事になる(家賃2カ所分、電気・ガスなどの基本料金が2カ所分となる)ので、どちら側もお金のやりくりが厳しい貧乏生活になります。

卒婚という考え方もある

 バツイチを決断した時には「この人とは一緒にいられない・・」と思ったかもしれませんが、少し落ちついて離婚を回避する方向で考えると、老後の貧乏を回避できます。それが、結婚を維持して「卒婚する」考え方です。卒婚とは・・

離婚せず、自由に好きな事をして暮らす方法

 となります。居室、寝室を別にする方法や、片方は実家や友人を頼って田舎や都会に移り住み、好きな事をします。

 貧乏で食べていけないなら同じ家に戻り(相手に干渉しない)生活を続ければ、二人分の年金で一つの家庭の出費となるので 老後資金をどうにかやりくりできるはずです。

まとめ:離婚女性の老後資金 必要額 後悔・60歳リタイア

 2005年に「熟年離婚」というドラマが放送され、高視聴率を記録しました。その時期よりも前には、離婚を選んで老後資金を蓄えていくというライフプランを選択する方は少なかったのです。

 しかし最近では、老後資金がどうにかやりくり可能なら、バツイチになって老後は自分の好きなことをしたいと考える人が多くなりました。ただ、年金の受給金額だけでは厳しいため、どうしても働けるうちに貯金をする必要があります。

 老後を過ごす住居を確保して、頂ける年金にプラスしてどれだけの生活資金が必要となるのか、早い段階で計算して対策を考える必要があります。そして、まだバツイチを検討中なら、卒婚についても検討してみるべきです。

Posted by mon