名義貸し詐欺の手口とは?警察に相談【アルバイト借金と詐欺罪】

 「不労所得」という言葉に敏感に反応する人がいます。汗水流して厳しい労働をしなくても、楽にお金が入ってくるという方法です。

クレジットカードの申込み調査
に協力したら3万円出しますよ

 このような言葉で言い寄ってくる人がいても、「怪しい」とは思わず お金をゲットするために協力するのです。

 このやり方は「名義貸し」と言われる方法であり、報酬の3万円が手に入らないだけでなく、大量の借金を背負ってしまう詐欺の手口です。依頼された本人は

アルバイト感覚で
協力してあげよう

 としか考えておらず、罪の意識は全くないのです。

  • 名義貸し詐欺の手口とは?
  • アルバイト気分で増えた借金の返済義務
  • 警察は詐欺罪で捕まえてくれるのか

 このような疑問と「警察の対応・相談窓口」などについても見ていきます。

名義貸し詐欺とは?

 名義貸し詐欺は、キャッシング会社の「ローン専用カード」や、クレジットカードなどを勧誘して契約させる詐欺です。名義を貸している本人は、カードを作るだけでお金がもらえるので、深く考えずに依頼人を信じて詐欺に遭ってしまいます。

 いくつかのパターンがありますが、最も多いのは先にも触れた このような勧誘で騙す方法です。

POINT

3万円程度のお小遣いをあげるから、カード作成の手伝いをしてほしい

 「楽に3万円をゲットしたい」という喜んでいる気持ちと、相手の役に立っているという「ボランティア精神」のような気持ちが働くので、悪い気分がしないのです。

セキュリティー会社のスタッフとして近寄ってくる場合

 「詐欺かもしれない」という気持ちにならないようにするために、最初にセキュリティー会社の社員である事を告げると「詐欺師」を信用してしまうことがあります。例えば、このように勧誘してくる場合です。

カード会社で実施しているセキュリティテストを手伝ってほしい

 いかにも現実にありそうなウソで近寄ってきます。

 または、トークが非常に上手な詐欺師の場合には、長々と世間話をして「いい人」アピールをした後に・・

営業の成績を上げるために、カード作成に協力してほしい

 「協力してほしい」という言葉を聞くと日本人は反応しやすい傾向にあります。このような親切心で迫ってくる詐欺の手法では、ターゲットに最適な人がいます。

名義貸し詐欺を知らない若い人を狙う

 名義貸し詐欺のターゲットになる人は・・

POINT

  • クレジットカードの契約
  • カードローンの返済
  • 自己破産で苦労した経験

 このような借金生活の苦しい経験をしたことがない年齢だけを狙います。学生から社会人に成り立て(新社会人)の時期で・・

POINT

クレジットカードが未契約(1枚も持っていない)

 このような若者がいれば、ベストなターゲットとなります。過去にローンの経験がない方は「スーパーホワイト」という、信用情報の帳簿が真っ白な(悪い経歴が一切ない)人なので、新規のカードローン審査に通過しやすいのです。

 そして、最大の問題点となる・・

人に言われるがままに自分名義のカードを作ること

 これに対して疑問を抱かない真面目な性格であると好都合となります。

名義貸し詐欺の勧誘パターン一覧

 ここで、知っておくべき「名義貸し詐欺」の手法をまとめて紹介します。

限度額まで商品を購入する方法
カードの限度額最大まで「こちらの商品」を買って
。後に商品はキャンセルし、支払いは不要です。報酬として5万円を振り込みます。
被害 報酬5万円は得られない。ショッピング限度額の借金
クレジットカード作成を代理させる方法
新規でクレジットカードの作成に協力してください。報酬は5万円です。後にカードはこちらで処分します。処分費用は無料です。
被害 報酬5万円は得られない。カードのキャッシング限度額の借金
消費者金融から借入れの方法
消費者金融で、借りる事が出来る最大のお金を借りてください。返済はこちらで行います。謝礼金は借入額の1割です。
被害 謝礼金は得られない。借りた借金すべて
携帯電話を契約する方法
携帯のキャンペーンがあるので、10台契約してほしい。報酬は5万円。契約した回線はこっちで全て解約を完了するので大丈夫です。
被害 報酬5万円は得られない。身に覚えのない高額の通話・通信料金

 携帯電話の名義貸し詐欺のパターンでは、知らないグループが携帯電話を使っており、警察が追っている犯罪者が連絡に使っていることもあります。

 つまり、知らないうちに犯罪グループの一員として疑われ、捜査対象になっていることがあります。

詐欺に遭遇した後はどうなるのか

 詐欺だと発覚するのは、クレジットカードの請求の書類が届く頃です。つまり、1ヶ月以上経過した後で発覚するはずです。その時期には・・

詐欺師は住所が分からず姿を消している

 という状況がほとんどです。こうなってくると、詐欺の事実を証明することが難しくなります。

詐欺だと証明するために必要になるもの

 詐欺に遭遇してしまったとして、消費者センターや、警察に相談して今後の対応を依頼する時に・・

本当に詐欺なのか?
(ウソをついているのでは)

 という疑惑がかけられます。

 この時に、詐欺師から指示されて借金をした事実を証明できる証拠(領収書などの書類・ビデオ・メールなど)があれば、自分名義の借金であっても詐欺師が関わっている犯罪として、認めてもらえるはずです。

 しかし、ほとんどの場合は口約束だけであるはずです(詐欺グループは不利になる証拠を残しません)。

 依頼者(詐欺師)から相談されている現場で、ボイスレコーダーやビデオ撮影などをしていないので 証明できません。つまり・・

詐欺の依頼を証明できない → 自分名義の借金なので払う義務がある

 このようになります。

どうして他人が借りた借金を払う必要があるのか

 ここで疑問が残ります。詐欺師に言われるがままに書類を作ったが・・

  • 自分はお金を手にしていない
  • 確実に犯罪者の顔・名前が分かるので逮捕すればいい

 詐欺を働いた犯罪者を拘束して支払い義務を負わせるだけで問題は解決しそうです。しかし、被害を受けた自分が借金を払う必要がある理由は・・

POINT

お金を借りて支払う同意書に「同意した」から

 となります。

お金を借りる・契約するときの同意書とは

 クレジットカードの契約、カードローン・銀行・消費者金融からの借入など、お金を借りる契約をするときには、注意事項が書かれた文章に目を通して・・

「同意する」というチェックボックスをタップする

 という作業があります。この中で書かれているのは・・

POINT

  • 借りたお金は期日までに必ず返します
  • 延滞した場合は延滞金の支払いを了承します
  • 長期の支払いが滞った場合は財産差押えを了承します

 このような約束事が大量に書かれています。お金の貸し借りは、お金を貸すクレジット会社とお金を借りる本人の間で取り交わされます。

 つまり、お金を借りる契約はお金を貸してくれる「クレジット会社と自分の契約」となるので・・

詐欺師が言った言葉→「大丈夫」「解約しておく」「迷惑をかけない」

 については、お金を貸すクレジット会社は無関係なのです。

 契約の注意事項には「周りの人にそそのかされて契約したときは無効」とは書かれていません。この契約に「同意して」借入をしたので、本人に支払い義務があります。

裁判をしても勝てそうにない状況

 名義を貸した相手の住所が分かっており、連絡ができる状態であるなら、何らかの対策ができる可能性があります。

POINT

証拠があるなら、裁判に持ち込めば解決できる

 通常は名義貸し詐欺で大金をゲットした詐欺師は、連絡が途絶えてしまいます。そのため、裁判を開始できる状態にするだけでも とても困難なのです。

身内からの依頼で名義貸し詐欺をする

 名義貸し詐欺の手口は、詐欺師が言い寄ってくるパターンだけではありません。身内の人からの依頼されて「名義貸し」をする事があります。

自分の名前で契約すれば簡単だから

 このような安易な気持ちで、「お金」「車」「住居」などの契約の際に名義貸しをする方がいます。

 このときに行われる名義貸しは、身元が分かっている身内同士で名義を貸しているのですが、本人ではない人がウソをついて商品の売買契約しているため「詐欺行為」が成立します。「名義貸し」は・・

POINT

半年以下の懲役 または罰金100万円以下

 となる犯罪です。

 そのため・・いつもお世話になっている知り合い・親戚・後輩などであっても、名義を貸す行為は非常に危険です。

まとめ:名義貸し詐欺手口とは 警察に相談 アルバイト借金

 詐欺師に狙われやすい新社会人の年齢では、自分一人で詐欺の問題を考えるのは難しいかもしれないので、ネットで情報を収集したり、弁護士に依頼する。もしくは、お金がないときには「法テラス」へ無料相談をすることもできます。

 また、身内の誰かを助けるための「名義貸し」では、罪の意識がとても薄れてしまうことが分かっています。名義貸しは身内に対して行っても詐欺行為であり、犯罪者になってしまいます。

Posted by mon