デポジットとは 現金は返ってくる? 【意味・ホテル・返金されない】

 海外旅行を楽しむために知っておくべき事の一つに「デポジット」のルールがあります。これは、ホテルにチェックインする際に支払う「補償金」のことです。

 日本では、サービスを利用する前にお金を請求されるのは「常識的にあり得ない」と感じてしまいますが、海外においてはホテルを利用する前に保証金を請求することは常識となっています。

デポジットとは?

 デポジットは、バウチャー(宿泊予約券:次項目で詳しく)の中に含まれていない食事などをしたときの保証(預かり金)のことです。

 ホテル側は、宿泊客が常識的な利用をしてくれる人であるか分からないため、事前にお金を徴収しておきたいのです。「常識的な範囲の利用でない」とはこのような場合です。

ホテルのタオル・マットレスを持ち帰る
ベッドやテーブルを破損してしまう

 消耗品となる歯磨き、歯ブラシ、シャンプー、リンス、紙コップのインスタントコーヒー、ティーバッグなどは持ち帰り可能。部屋の備品となるドライヤー、絵画、鏡の持ち帰りは不可です(中にはテレビを持ち帰る客も)。

 ホテルのチェックアウト後に盗難や破損が確認されると、該当する客を探して請求することは困難であるためデポジットを事前に請求します。デポジットが請求されるパターンは以下の三つです。

クレジットカードのプリオーソライゼーション

 海外では、クレジットカードが身分証明書と支払い能力を伝える役割があります。そのため、チェックイン時にパスポート+クレジットカードを提示します。そしてホテル側は「プリオーソライゼーション」を行います。オーソリゼーション:略して「オーソリ」とは・・

  • ホテルに設置の通信端末にてネットの先にあるカード会社にアクセス
  • 有効期限エラー・暗証番号エラー・限度額オーバーの判定
  • 事故カード(紛失や盗難)・保留中(不自然な取引で停止)の判定

 ホテル側の端末に、「オーソリゼーション・コー ド(エラーコード)」が届き、ホテルスタッフがこれを確認してチェック完了となります。

 ネット環境が整っていない地域では電話にて「オーソリ」の確認ができます。近年はスマホ・タブレットでのアクセスも可能となっているため、辺境の地にホテルが立地していても「クレジットカードのオーソリゼーション」が可能です。

スタッフはカードのコピーを保持している

 フロントのスタッフは、「オーソリ」のチェックを通過したカードのコピーを取って保管します。そして、チェックアウト時に宿泊料金以外に、何かの請求があるかどうか確認し、何もなければ追加の課金はされません。

カードの「オーソリ」のみで現金の受け渡しがないパターン

 無事に何事もなくチェックアウトできた場合、クレジットカードのコピーが破棄されることになります。この時、特別な請求がないことをフロントに確認した際に、カードのコピーを受け取って自分で破棄できれば更に安心できます。

料金が請求される・デビットカードの場合

 二つ目のパターンは、デポジットとしてクレジットカードに一定金額の請求があります。

  • カードに請求されるデポジットは3,000円から1万円ほど

 デポジットの金額は、ホテルのグレードなどによっても変わってきますが、1週間ほど宿泊する予定であっても100ドル(1万円)あたりが上限となります。

 デビットカード(銀行預金の範囲内だけ使えるカード)は、カード番号があっても「オーソリ」ができません。そのためデポジット金額が請求されます。

デポジットは返ってくるのか?

 デポジットは保証金であるため、特別な請求が発生しない場合には払い戻し(リファンド)されます。デポジットの金額が一部戻ってこない(ホテルへ何らかの支払いが発生する)のはこのような場合です。

ホテルの備品が紛失・破損した(過度に汚れた)場合
宿泊以外のサービスの利用(ルームサービスなど)
備え付け冷蔵庫内にあるドリンクを利用する

 クレジットカードにデポジットが請求される手続きは、ショッピングをしてカード払いをした時と全く同じ処理になります。

トラブルで返金されない場合

 宿泊料金以外に追加で請求する項目がないなら、チェックアウト後にデポジット請求のキャンセルが行われますが、システムの故障やホテルスタッフの過失でキャンセルの手続きが行われないと、通常通りカードから現金か引き落とされます。

  • 非常に希なケースでデポジットが返金されないことも

 旅行から帰宅後には、カードの利用明細書を見て「デポジットの請求額が残ったままになっていないか」チェックするように心がけるべきです。

 「デポジット請求」+「キャンセル」は、クレジット会社のシステムに履歴が残りますが、ネットの会員専用ページ内の「利用履歴一覧」の項目は記載されない可能性があります(実際に請求した:利用料金が発生した項目のみ記載される)。

現金でデポジットの支払いをする場合

 三つ目はキャッシュでデポジットを支払う場合です。

 ホテル側は、信用度の高いクレジットカードのデポジットを希望します。カードで「オーソリ」をすると本人確認が正確。与信枠(どれだけ支払い能力があるのか)の確認。そして、後から高額請求が必要になった時の手続きが楽なのです。

 そのため、「キャッシュでのデポジットも可能です」と言わずに、「デポジットに必要なのでカードを提示してください」としか言わない可能性があります。

  • 「キャッシュでデポジットを支払います」と自分から言う

 カードを所持していない客はキャッシュで支払う必要があるため、どこのホテルでも、キャッシュでのデポジットは可能なはずです。

 キャッシュでデポジットを払った場合、ホテル側は封筒に入れて金庫にて保管します。そしてチェックアウト時には、封筒に入ったままの状態で変換されるはずです。

バウチャーとは?

 バウチャーとは、宿泊の予約を確認できる券(予約確認書:利用券)であり、宿泊に必要な金額やその内訳を証明するクーポン券となります。飛行機に乗る時の搭乗券と同様に、ホテルに宿泊する際にはホテルバウチャーが必要となります。

海外でツアーに参加、独自にホテルを予約するとバウチャーを発行

 旅行会社に宿泊の希望を伝えると、ホテルバウチャーが渡されます。または、航空機の乗り継ぎトラブルで宿泊が必要になった場合、航空会社がホテルバウチャーを発行することが多くあります。

宿泊費用はバウチャーを発行した旅行会社へ請求

 バウチャーには宿泊する予定日と、チェックアウトする期日が記載されており、その人数や取りまとめている代表者の氏名、そしてそのバウチャーを発行した旅行会社の名称などが記載されています。

  • 宿泊費用はバウチャーを発行した旅行会社に請求される

 個人でツアー等に参加する時には、先払いでツアーパッケージの費用を支払い旅行会社からバウチャーを受け取ります。そして、宿泊予定日に宿泊先のホテルにて提示します。

デポジットを回避するためには

 支払いを回避したいなら クレジットカードの所持が最低限必要です。海外においては、クレジットカードの所持は身分証明書を所持していることと同等になります。「オーソリ」のチェックのみで宿泊できるルールのホテルを探せば、デポジットの支払いを回避できます。

国内で身分証明になる運転免許証は役に立たない

 アメリカなどでは、自国の運転免許証であっても「バーでお酒を飲むときに年齢確認をする」「郵便物を受け取る名前の確認」くらいにしか使えません。そのため、他国の運転免許証では身分証の効力はありません。

 レンタカーなどを借りるときにも、ホテルと同じようにデポジットの支払いが必要となります。クレジットカードを所持せずに利用するときは、ある程度の現金を所持しておく必要があります。

まとめ:デポジットとは・意味・ホテル・返金されない

 デポジットのルールが分からないでいると、余計にお金を取られたのではないかと不安になります。デポジットやオーソリが必要となる意図を知り、後で請求がキャンセルされて「支払いが発生していない」ことを確認できれば安心です。

 この部分で疑問があるなら、旅行代理店の担当者とデポジットについて相談しておくか、全てのお金のやりとりをツアーにお任せとなるパッケージを利用するべきです。

 何度も海外のホテルを利用するようになると、チェックイン時のクレジットカード提示が当然のことであることが分かってきます。

Posted by mon