児童手当 早生まれ 3月生まれは損する|所得制限の計算 共働き

 子供が生まれたら、市町村などの自治体から生活を補助してくれるお金がもらえます。それが・・

POINT

児童手当です

 児童手当は給付される金額が変更になったり、特例給付:特別に頂けるルールが設けられたりと、いろいろと変わってきています。そんな児童手当にまつわる・・

  • 早生まれ 3月生まれは損する不公平な仕組み
  • 所得制限限度額の計算 支給合計額をわかりやすく
  • 共働きを含む 所得制限の見直しとは

 これらの疑問について分かりやすく見ていきます。

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児童手当はどれだけもらえる?

 児童手当は、過去に「子ども手当」という名称に変更した時期もありましたが、様々な事情からまた「児童手当」の名称に戻りました。児童手当とは・・

  • 0歳から3歳まで:1万5,000円を支給
  • 3歳から小学校終了まで:1万円を支給(第3子以降は1万5,000円)
  • 中学校終了まで:1万円

 このようになります。

 子供が生まれてすぐの乳幼児の時期には、ミルクやおむつの購入にお金がかかります。その時期に毎月1万5000円を補助してもらえるありがたい手当です。

所得制限の決まり 東京都世田谷区・大阪府大阪市の場合

 児童手当は自治体によって「所得制限の金額」が違っています。例として「東京都世田谷区」「大阪府大阪市」の所得制限額はこのようになります。

東京都世田谷区の児童手当:所得制限
扶養人数所得制限限度額目安となる収入
0人6,300,000円8,333,000円
1人6,680,000円8,333,000円
2人7,060,000円8,333,000円

 上記:東京都世田谷区と同じ所得制限額を設定している自治体はこのような地域です。

東京都練馬区、大阪府大阪市、愛知県名古屋市

所得制限の決まり 京都府京都市、神奈川県横浜市の場合

 もう一つの例として 京都府京都市、または神奈川県横浜市では、このような所得制限の金額を設定しています。

京都府京都市の児童手当:所得制限
扶養人数所得制限限度額目安となる収入
0人6,220,000円8,333,000円
1人6,600,000円8,756,000円
2人6,980,000円9,178,000円

 上記:京都府京都市と全く同じ所得制限額を設定している自治体はこのような地域です。

東京都目黒区、東京都新宿区、神奈川県横浜市、北海道札幌市、福岡県福岡市、兵庫県神戸市、広島県広島市

 ここで気になるのは・・

どうして地域によって限度額が違うのか?

 これについてですが、その答えは記載方法が違っているだけで、所得制限の内容は同じなのです。

所得制限額はどちらの地域も同じ:表記方法が違うだけ

 所得限度額をチェックする時の所得の計算方法は・・

POINT

【所得額】-【控除額】-【児童手当法施行令に定める控除額(8万円)】

 このようになります。自治体によっては「この表には、社会保険料及び生命保険料控除相当額として、所得から一律に控除される8万円が加算されています」と記載されています。

 つまり、児童手当控除額(8万円)を「引いた限度額」、または「加算して表記」している自治体があるだけで、所得制限の金額はどこに住んでいても同じです。

所得制限の計算に使う「所得」とは?

 私たちは、会社から給与・ボーナスをもらったり、商売をしてお金を頂きますが、その時に手元に入ってくるお金は「収入」であり、児童手当の所得制限をチェックする時の「所得」ではありません。

 「収入」と「所得」、両者の違いはこのようになります。

収入 = 会社からの給料。商売で儲けたお金。アパートを貸して得た家賃
所得 = 収入から「所得控除額」を差し引いた金額(税金を算出する基準額)

 所得を求める時に控除ができる「所得控除」には、会社員であるなら・・

POINT

  • 社会保険料
  • 各種保険(生命保険など)
  • 医療費控除
  • 扶養人数による控除

 このようなものがあります。

 1月あたりに会社からもらう源泉徴収票には、「給与所得控除後の金額」が記載されているはずです。

給与所得控除後の金額とは
給与等の収入金額給与所得控除額
1,800,000円以下収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超6,600,000円超 10,000,000円以下

 「収入」と「所得」のどちらの金額であるか注意深く見ていくと、正しい「制限金額の範囲」が分かります。

早生まれ 3月生まれは損する不公平な仕組みである

 児童手当は「生まれてから中学卒業時まで」と決められています。

支給対象の子供 = 15歳に到達してから最初の年度末(3月31日)まで

 この決まりをよく考えてみると、子供が生まれた月によって期間が変わってくることが分かります。「15歳に到達してから最初の年度末」を わかりやすく表にまとめます。

早生まれの支給合計金額を わかりやすく

 「15歳に到達してから最初の年度末」とは、児童の生まれた月別に「給付される月」を並べるとこのようになります。

生まれた月別:15歳期間中の受給金額
誕生月4月生まれ10月生まれ3月生まれ
4月受給可
5月受給可
6月受給可
7月受給可
8月受給可
9月受給可
10月受給可受給可
11月受給可受給可
12月受給可受給可
1月受給可受給可
2月受給可受給可
3月受給可受給可受給可
15歳合計12万円6万円1万円

 児童手当の支給総額を誕生月別にまとめる「受給金額トータル(15年間でもらえる額)」ではこのようになります。

児童手当の受給トータル:生まれた月別
4月5月6月7月8月9月
209万円208万円207万円206万円205万円204万円
10月11月12月1月2月3月
203万円202万円201万円200万円199万円198万円

 4月生まれの子供と、早生まれとなる3月生まれの子供と比べると、受給される金額に11万円の差があります。これだけ差が付いてしまうとかなり不公平感があります。

児童手当を使わず積立していくと・・

 子供が第1子(または第2子)である場合、15年間で受給できる内訳はこのようになります。

月額支給期間支給額の合計
0歳~3歳未満15,000円36ヶ月54万円
3歳から小学校終了10,000円108ヶ月108万円
中学校終了まで10,000円36ヶ月36万円
全期間の合計198万円

 「子供の大学進学のために貯金しよう」と思って使わずに我慢したら、合計額が198万円(プラス誕生月から年度末までの加算)になる事が分かります。これが、第3子以降の場合では(小学校終了までの支給金額が多くなるので)252万円となります。

 この金額を全額貯金しながら、将来に必要な学費(私立高校+進学塾+大学の入学金)など、15歳以降の出費に充てる資金を確保する場合を見てみます。

300万円の貯金を目標とするとき

 高額な学費を想定して300万円の貯蓄を目指す場合、300万円までの差額は102万円となります。これを15年で割ると・・

一年あたり6万8,000円(一月では6,000円の積立)

 このようになります。

 頂いた児童手当に手をつけずに 毎月6,000円の貯金を続けていけるなら、中学校卒業までに合計額300万円をクリアすることができます。これだけ確保できれば、偏差値が高い私立大学を目標とすることができます。

共働きを基準にした所得制限の見直し

 「早生まれの子供は 児童手当のもらえる総額が少ない」問題は、何故かあまり議論されることがなく注目されないのですが、「所得制限の見直し」は以前から何度も注目され、見直しが検討されています。現在のルールはこのようになります。

共働きの収入と所得制限
夫の収入妻の収入受給が可能か
1,000万円0円受給できない
700万円600万円受給できる

 上の例での共働きでの合計所得では、夫のみ1,000万円の収入の場合には「受給できない」となりますが、共働き1,300万円の家庭では「受給できる」となっています。この「所得が多い1人を基準に判定」のルールがおかしいので調整している段階です。

 そしてもう一つは現在、所得制限にひっかかる場合には、「特例給付」として月あたり5,000円が給付されています。これを廃止して、他の財源(待機児童の解消策など)に回した方がよいのではないか?として、最適な案を検討しています。

まとめ:児童手当 早生まれ 3月生まれは損 不公平|2019年版

 児童手当の最適な条件については、財務省、経団連などで何度も検討されていますが、今のところ現在のルールが継続しています。

 共働き世帯の合計所得で算定する「新基準」については、試算してみると多くの世帯が「給付制限」にひっかかるため、国民の多くの反発が強まってしまうとして再検討が必要としています。

 以上、児童手当 早生まれ 3月生まれは損する|所得制限の計算 共働き...についてでした。