ベーシックインカム 日本の可能性|いつ実現? 導入金額 いくら

 企業に勤めているのに貯金は無く、生活レベルが低いままだと何かと心配になります。いつしか家庭をもつようになると・・

POINT

  • 子供の人数分の「児童手当」がもらえる
  • 扶養が増えると給与の手取りが「若干増える」

 暮らしを援助してくれる制度があるおかげで、お金の悩みから抜け出せると思いきや、いつまでも借金生活を続ける方もいます。そんな社会への不満が高まっている方が注目しているのが「ベーシックインカム制度」です。この制度にまつわる・・

  • ベーシックインカムを日本で導入する可能性とは
  • いつから・導入金額はいくらの予想になるのか
  • 生活保護を廃止・年金は払い損なので廃止がよいのか

 これらの疑問について分かりやすく見ていきます。

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仕事があっても安定した生活は保証できない

 まずは、ベーシックインカムの概要をチェックする前に、ベーシックインカムが注目されている理由からです。今の日本では・・

POINT

企業に在籍していれば将来の収入が安定・安心

 この考え方が正しくないこともあります。年功序列でドンドン給与がアップしていくのは昔の話であり、会社の状況によっては・・

  • リストラに遭遇して職を失う
  • 正社員から派遣社員の雇用形態に
  • ずっと臨時社員から抜け出せない

 このように、3~40代の働き盛りの時期なのに短期契約で働くスタイルに落ちついてしまいます。

 年齢が高くなっても、いつまでも新入社員と同じような給与で働く・・いわゆるワーキングプアに属している層は今後も増え続けると予想されます。この不安定な生活を変えるために「ベーシックインカム」が注目されています。

ベーシックインカムとは?

 ベーシックインカムとは、国民全ての方へ生活を最低限保証するというシステムです。

ベーシックインカムは国民全ての最低限度の生活保障

 現在の日本は、体に障害があり問題を抱えて仕事が困難なら「生活保護」の制度で最低限の生活をサポートしてくれます。また 仕事をリストラされると、次の職が見つかるまでの間は失業保険で生活費をカバーできます。

 このように、生活するために「支障がある方」のみが国が生活保障をするのですが、ベーシックインカムは健康で仕事ができる方・子供・老人まで、全ての国民が生活保障の対象となります。

Wikipediaの解説から分かること

 ベーシックインカムはwikipediaによると

ベーシックインカム(basic income)とは最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を無条件で毎月支給するという構想。 基礎所得保障、基本所得保障、最低生活保障、国民配当とも、また頭文字をとってBIともいう。

引用:wikipedia ベーシックインカム

 このように解説しています。ベーシックインカムは支給対象が全ての国民(仕事をしている方・年金受給者・子供)に一定額のお金を支給しようという試みです。

大増税のもとに成立する制度である

 非常に素晴らしい制度だと感じる人は多いかもしれませんが、よく考えてみると・・

どこにそんなお金があるのか?

 この疑問にたどり着きます。

 急に政府がお金持ちになってしまう裏技はありえないので、当然ながら・・

POINT

  • 消費税を大幅に増税
  • 年金制度を廃止
  • 社会保障などの予算を大幅に縮小

 これらの対策をしてベーシックインカムとして配布するべき財源をゲットする必要があるはずです。

 つまり、現在の日本では当たり前になっている税金・健康保険・年金などの「お金の流れをガラッと変える」方法なのです。

ベーシックインカムの導入は国民投票が必要

 国の税金のシステムや生活保護、失業保険などの「生活保障制度」、健康保険・年金の仕組みを変えてしまうとなれば、導入を決定するまでには長い道のりが必要です。その第一歩が・・

国民投票となります

 国民投票で過半数を得られなければ、どんなに優れた制度であっても導入されることはありません。

 まずは過去にスイスで行われた国民投票を見てみます。

ベーシックインカムの国民投票:スイスの場合

 これまでスイスで行われた「ベーシックインカム(最低限所得保障)が必要であるか」の国民投票においては、反対意見が多数になりました。しかし・・

POINT

反対は78%であり → 2割以上は賛成票

 このような結果となっています。スイスの例では世界で初めての試みであったため、他国の実績・指標がないことから慎重な判断をする方が多くなったのではないかと見られています。

 しかし、今後、カナダやフィンランド、オランダのようにベーシックインカムの研究を続けている国では、反対意見として指摘された要因の打開策が提案されて、賛成票を伸ばす可能性はありそうです。

国民の関心が無く投票率が低かった

 スイスにおいて否決されたベーシックインカムの内容は、このようになります。

POINT

  • 全ての国民(大人)に2,500スイスフラン(約27万円)
  • 子供は625スイスフラン(約7万円)

 毎月、無条件で「全ての大人に27万円を支給する」という大胆なプランであったので、現状のライフスタイルからはイメージが違いすぎたので、困惑した方が多かったと見られています。

ベーシックインカムの関心が薄い → みんな否定の予想だった

 この国民投票は 10万人の署名を集ることが達成できたことにより実現したのですが、実際に投票所へ足を運んだ方の割合「国民投票率」は46パーセントほどに落ちつきました。この結果から予想できるのは・・

ベーシックインカムの関心が高くなかった

 これは間違いないと言えそうです。

 ベーシックインカム推進派はアクションを起こさないと「賛成多数」には届かないため、必ず投票所へ足を運んだはずです。つまり、投票した46パーセントの中にいるはずです。

 そうなると投票しなかった方の多くは・・

  • ベーシックインカムに関心がない
  • どうせ反対 → 終了なので どうでもいい
  • 否定する = 投票するまでもない

 賛成派のモチベーションとはほど遠い方ばかりで、賛成ではない =「否定派」と予想できることから、反対意見は78%にまで増える可能性がありそうです。

ベーシックインカム反対派の理由とは

 ベーシックインカムの導入にあたり反対派の意見は非常に明確なものです。

POINT

  • 政府の財源不足が懸念されること
  • 国民の勤労の意欲が失われる
  • 年金受給者で 受け取り金額が減る人がいる
  • 海外から国内への移民が多くなる

 これ以外にも少数意見の不満がいくつもありました。

 最も 確実に無理だといえるのは「財源を確保する事が困難」であることです。一人に27万円となれば、単純に考えても一人あたり毎月27万円分の税金を確保する必要があります。

税金を高額にして財源を確保していく

 これまであった年金システム・生活保護制度をすべて廃止。ベーシックインカムの制度へ一本化という方向転換をしたとしても、それでも財源は大幅に足りません。

 そうなると消費税がありえないほど高額になったり、相続税や関税など、あらゆる税金をアップして対応する必要があります。そのような社会では・・

  • お金持ちの個人は国外へ逃げていく
  • 企業も高額な法人税を逃れるために国外へ
  • 働きたくない人が国外から流れ込む

 このような状態になってしまうことが予想できます。この流れが加速していくと、ベーシックインカムの制度が破綻・国の経済全体が回らなくなります。優良企業が耐えられずに国外に逃げると、働き口が無くなり失業者が増えます。

 この増えてしまった失業者にも「毎月27万円」を支給する制度なので・・

どこからお金が出てくるの?

 という疑問が残ります。

日本で導入はありえるのか?

 ベーシックインカムの制度は、既存の社会保障よりもより良いシステムであるとして導入を検討する声もあります。現在の日本では・・

 これらの補助金や税金のバランスを見直した方がよいという声が常にあります。貧困層の割合が多い格差社会になってしまう原因は、政府の政策に問題があると考える方が多くいます。

医療費ゼロ、教育費ゼロの社会を目指すこと

 社会保障制度の充実しているヨーロッパの国々を見習って、医療費ゼロ、教育費ゼロなどの社会を目指すべきだという意見も根強くあります。そして、様々な意見が飛び交っている・・

日本のおかしい年金制度を廃止すべき

 これに対する答え(代替案など)の対策が不透明なままで現状維持しています。すでに国民年金は、低所得者を中心に支払いを免除・猶予される方が増えすぎており・・

POINT

納付率は68.1%です(2019年 厚生労働省発表)

 3割は払っていない現状があり、さらに生活が厳しいなら生活保護のお金をもらっています。これに不満があるので、代替案としてベーシックインカム制度に期待が集まります。

不公平感をなくすベーシックインカム制度

 こんな感じでベーシックインカム制度が施行されると仮定すると・・

  • みんな同じ金額をもらう
  • 年金の徴収はなし、もらう側の支給もストップ
  • 医療費が無料。健康保険 → 終了
  • 学校も無料。国の施設はすべて無料
  • 消費税、所得税など税金すべてがアップ

 このようになると、政府が発表して話題になった・・年金をもらいながらも老後資金として2,000万円を貯金すべき問題はクリアできるはずです。

 また、よく言われる熟年離婚した女性の老後資金が足りない問題・生活費がきびしいので親と同居:二世帯住宅を決断する・など・・

 このような「結婚して家庭を持たないと損をする」税金(または社会保険)ルールの改善案にもなります。

 ベーシックインカム制度で予想しにくい注目ポイントは失業率の変化です。「人は生活のお金が満たされると仕事を放棄するか」という部分です。

失業率がどのように推移するか

 スイスでのアンケートでは8パーセント程度が「ベーシックインカム制度が導入されたら仕事をやらなくなる」と答えています。

 日本では年間300万円の収入があるなら、不満だらけの派遣の仕事を続けなくても生活できる方が大勢出てきます。そのため、失業率が相当に伸びてしまう可能性があります。ポイントになるのは・・

POINT

仕事に従事してさらに300万円の賃金収入を得たい

 この判断をする方がどれくらいいるかです。

 ベーシックインカムにより年間300万円をすでにもらえる状況で、仕事に出て給料を300万円をゲットすると、年収は600万円になります。

 安定した生活費が補償された中でさらに高い報酬を狙っていく意欲が高まるのか、もしくは意欲が損なわれるのか注目されます。

ブラック企業は自然と消えていく

 少ない給与で労働基準法に従わない過酷な労働を強いる・・いわゆる「ブラック企業」は、ベーシックインカム制度が導入されると消えていくと見られます。その理由は・・

POINT

過酷な労働に耐えて賃金をゲットしなくてもよい

 最低限の生活費があるので、厳しい労働環境や、給与の未払いに耐える必要はなくなります。

 社員が離れていったブラック企業はやがて経営が成り立たずに消えていくはずです。労働環境が問題となる企業が倒産していくと、最終的には労働基準法に則った優良企業が残るという見通しができます。

少子化対策には大きなプラスになる

 ベーシックインカム制度は少子化問題にはかなり有効な効果が出ると見られています。子供が増えればその分だけ「支給金額」が増えるので、子供の数だけ「楽ができる」可能性があります。毎月のベーシックインカムの金額を想定すると

ベーシックインカムの金額と人数(月あたり)
毎月年間
大人2人毎月57万円684万円
大人2人+子供3人毎月78万円936万円

 スイスで検討されたベーシックインカム制度を基に計算してみると、このような結果になることが予想されます。子供が3人いれば年収が900万円以上になるため、子供を三人とも私立大学に入学させる貯金額を十分にキープできることになります。

 子供の数によって追加されていくベーシックインカムの受給金額アップは、現在の児童手当とは比べものにならないほど高額です。これだけの金額が受給できるなら、子供がより多くいる家庭の方が豊かな生活を送ることができます。

平均給与以上の金額をもらっている人は不満である

 ベーシックインカムの考え方は、年金受給者も含めて「全国民が一律で同じ金額を受給するシステム」という考え方です。そのため、現在すでに年金を受給してる人にとっては、年金 → ベーシックインカムへ切り替わると・・

毎月もらっている年金額よりベーシックインカムの受給額が少なくなる

 この状態になる可能性があり、その差額が大きい(かなり損をする)なら反対するはずです。

 年金をまだもらっていない年齢でも、これまで高額な年金を払ったのに「年金納付金額に関係なく一律で支給する制度」に切り替わってしまうと「払い損」となります。そのため、導入反対派となるはずです。

まとめ:ベーシックインカム いつから 年金廃止 子供|2019年版

 結局、得をするのは若い年代で安い賃金で働く「ワーキングプア」と言われる低所得層の人達だけとなります。このあたりの不公平感を無くさないとベーシックインカム制度の導入が実現する事はあり得ないと考えられています。

 社会保障や高齢者問題、年金問題や景気対策などに関してもベーシックインカム制度で検討すべきポイントが多すぎるため、実現するまでにはいくつもの研究事例とシミュレーションが必要になりそうです。

 高額な税金が不満に思い 国外に逃げる人がどれくらい出てしまうかによって、ベーシックインカム制度が成功するかが決まってきそうです。

 以上、ベーシックインカム 日本の可能性|いつ実現? 導入金額 いくら...についてでした。